ある考え方が私を救ってくれました(前編)

ある考え方が私を救ってくれました(前編)

こんにちは!
先日、潜在意識の働きを実感した
赤木です。

詳しくはブログをご覧くださいね。

http://4awasejsn.seesaa.net/article/316887579.html

さて今回は、
私の身の回りに起こっている事件について
お話しましょう。

事件と言っても、
別に犯罪がらみではありませんよ。(笑)

私が勤めている会社で起こった出来事です。

ブログで、「仕事上のトラブルが発生」した
と書きました。

http://4awasejsn.seesaa.net/article/313302268.html

そのときはまだ、
これを冷静に捉えることができなくて、
詳しくは書けませんでした。

あれから2週間が過ぎ、
その間に心の整理ができたので、
このメルマガでお話しようと思います。

その出来事とは、
信頼していたタイ人のマネージャーが、
突如「辞めたい」と言ってきたことです。

それだけならよくある話ですが、
この時期にという背景があるのです。

長くなりますが、
その経緯を以下に書きます。

私が勤める会社は、
タイで創立して15年になります。

私は第4期くらいに駐在員として赴任し、
その3年後くらいに取締役に就任しました。

赤字続きのため、出資していた日本の会社が
手を引くことに決めたのがきっかけです。

そのとき私には、「日本の会社へ戻る」
という選択肢がありました。

親会社が一部上場企業ですから、
その子会社で課長、部長と昇進し、
場合によっては取締役になることも
十分に考えられましたから。

でも私は、その安定的な選択肢を
選ぶことができませんでした。

ここまでお世話になった顧客の
信頼を裏切りたくなかったからです。

それと、
雇ったばかりの社員を解雇するのも
申し訳なく思ったからです。

それで今の社長に、
「一緒に残って会社を引き継ぎませんか?」
と提案したのです。

勝算はありましたし、そうすることは、
私らしいことだと思ったからです。

経営を引き継いだ年は赤字でしたが、
翌年から会社は黒字に転換し、
そこから累積赤字を減らしていきました。

会社の拡大が黒字化につながるので、
人もどんどん採用しました。

今回辞めることになったマネージャーも、
私が取締役になって1年くらいのとき、
中途で採用しました。

給料が高いので社長は心配しましたが、
会社を大きくするために必要だと思い、
私が社長を説得したのです。

そのマネージャーが入社したことで、
今の会社の体制が作られ、
順調に売上を伸ばして行きました。

累積赤字がゼロになったのは、
3年前の第13期でした。

社員も増え、
これで安泰だと思ったのですが、
何ごとにもどんでん返しがあります。

第14期に入ると急に、
大口の顧客からの注文が激減しました。

その1社に頼りきりだったため、
会社の資金がどんどん減っていきます。

結局その期は大きな赤字を出し、
社員へのボーナスも払えませんでした。

もちろん、役員の給与は大幅にカットです。

昨年の第15期は、
他の顧客の注文が増えたため、
前の年より業績は向上しました。

しかし、期末に社員のボーナスを払うと、
赤字になってしまうくらいの状態です。

けれども、
もし2期連続でボーナスを払わないと、
社員のやる気がなくなり、
退社する社員が続出する可能性もあります。

人が資本の業種(IT業界)ですから、
大量の離職者を出せば会社が潰れます。

それで社員には、
期末の9月ではなく年末の12月に
ボーナスを支給すると発表し、
動揺させないようにしたのです。

第15期は、ぎりぎり黒字でしたが、
それは私が役員給与を約30%、
追加でカットしたことで、
やっと出した結果だったのです。

12月になったころ、
社員たちの不穏な噂が聞こえてきました。

もしボーナスが期待するほどなかったら、
集団で辞めようと画策しているのだとか。

何人が同調するつもりかわかりませんが、
会社存続の危機だと思いました。

もし10人とかいっぺんに辞められたら、
おそらくもう潰れるしかない。

そんな気持ちになったのです。

そのときまで、
資金繰りから考えるとボーナスは
せいぜい0.5ヶ月分と考えていたのです。

無理をして資金調達しても、
0.7ヶ月分がいいところ。

そういう状況で、私は考えました。

「社員たちが納得する水準って、
いったいどのくらいなのだろう?」

そう考えたとき、「最低でも1ヶ月分」
という考えが浮かんだのです。

日本と違い、タイは景気が良いのです。

単純には比べられませんが、
トヨタ自動車などは12ヶ月分のボーナスを
支給しました。

そういう状況を考えると、
1ヶ月分も出せないのではひどすぎる、
という気がしたのです。

でも、その資金は
どこから調達すれば良いのか?

悩んだ挙句、
私は禁断の手を使うことにしました。

私の個人資産から出すという方法です。

日本で所属していた会社の社長からは、
これは絶対にやってはいけないことだと
よく言われていました。

でも私は、
今はこれをやるべきだと思ったのです。

私にはまだ余裕があるのですから、
それを放出したらいい。

余裕がなくなったら、
やりたくてもできないのですから。

そう考えて、私の資金を拠出して、
社員のボーナス1ヶ月分を実現したのです。

このことは、
タイ人マネージャーたちにも意見を聞いて、
それで行こうと決定したのです。

これはいわば、
私の給料カットの先取り分だと説明して。

マネージャーたちは、
社員たちが辞めないように協力してくれる
と言いました。

私は、
きっとこれで上手くいくだろう
と思っていたのです。

しかし、
そう上手くは行かないのが現実ですね。

ボーナスを支給してから2週間ほどして、
社員2名が辞めると言ってきました。

そして1月14日、
協力すると約束してくれたマネージャーが、
自分も辞めると言ってきたのです。

役員である以上、
会社が大変な状況なのですから、
給与カットなどは当然でしょう。

それは私も理解しています。

でも、さらにその上に、
今までコツコツ貯めてきた資産まで
取り崩して協力を求めたのに、
それを裏切るなんて...。

はっきり言って、ショックでした。

しかも辞める理由が、
私の経営方針についていけないから
と言うのです。

慣れないことにも挑戦させようとしたことが
気に入らなかったようです。

「思い切ってやってみてください。
失敗してもいいから。
大丈夫。責任は私がとるから。」

そう言ってやらせようとしたのですが、
「私は赤木さんのように、
やればできるという考え方はしません。」
と言うのです。

「プレッシャーを与えられるのは、
もう耐えられない。」からと。

私はただ、
何とか会社の売上を伸ばそうと考え、
そのマネージャーにはできると思ったから
やらせただけなのに...。

松下幸之助さんのように、
「思い切ってやらせれば上手く行く」
というわけにはいかなかったのです。

私がやってきたことは、
いったい何だったのだろう?

会社のために、社員のために、
良かれと思ってやってきたのに...。

そんな風に考えて、落ち込みました。
(一瞬ですけど)

そんなことがあったのです。

こんな話をお聞かせすることは、
けっこう恥ずかしいことです。

わかりますよねえ?

上手く行っていないことを
明らかにするのですから。

でも、これを伝えることが、
みなさんのためになる
と思ったのです。

「幸せになろう」と言っている私でさえ、
現実の人生はこんなもの。

「なんだ、引き寄せとか言いながら、
上手く使えてないじゃないの。」

そう思われるかもしれません。

そう思われたら、
信用されないかもしれません。

ただ私は、こんなことがあっても、
今は平然としていられます。

そのことをわかっていただければ、
きっと役に立つと思うのです。

では、
どうして平然としていられるのか?

それについては長くなりましたので、
明日、後編として書くことにします。

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